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尾羽の小屋 素材館

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異世界ファンタジーにおけるジェンダー観と性的少数者を考えてみた

尾羽の作品『エレメンタル・ドラゴンズ』の世界における、女性の社会進出をはじめとするジェンダー観について、考えてみました。

X(旧Twitter)にこんな投稿がありました。
「西洋風異世界ファンタジー読んでると、中世ヨーロッパ風の世界観がベースなのに、女性の社会進出が進んでいるなあ、と思うことがある。異世界なんだからそこまで気にする必要はないんだろうけども」
という感じの意見でした。
返信には、
「そういったことまで中世ヨーロッパに忠実にしちゃうと、現代の価値観とかけ離れてて共感しにくい、あるいはストーリーを書きづらいのかも。もしかしたら作者の知識不足かもしれないけど」
といった意見や、
「中世ヨーロッパで女性の社会的地位が低かったのはキリスト教のせいだから、キリスト教が存在しない世界ならありうるかも」
といった意見などもあり、
「魔法などの特別なスキルがある世界なら、年齢・性別・体格で能力を判断するのは愚かだと言える常識も作れるよね」
といった意見もありました。

確かにそうだなあ、中世ヨーロッパの価値観を基準にしちゃうと女性キャラクターが活躍できなくなっちゃうなあ、と私は思います。
一応、この世界には魔法があるので、体力・腕力・筋力の弱い女性はそれを学べば戦う手段を得られますし、
「男は騎士に、女は魔法使いに」
といった価値観でいけばいいんじゃないかと思うのです。
ですが、それだと、
「今どきの価値観ではそんなの古い。男を魔法使いにし、女を騎士にしろ」
というジェンダー価値観の方々の反感を買いそうですね。
そういうキャラクターも用意すべきでしょうかね。
うーむ、難しい。

一応、エレドラのリメイク前の作品『ロスト・キングダム』には女性騎士のキャラクターを用意していたのですが、登場する前に作品が頓挫してしまい、お蔵入りになってしまったのです。
体力・腕力・筋力が強いのは男性の方ですし、どうしても騎士などの戦士のキャラクターは男性になりがちなんですよね。
もちろん、男性社会で奮闘する女性騎士の物語もかっこよくてアリだと、私は思うのですが。
うーむ、私の価値観が古いのかなあ。

そういえば、異世界ファンタジーの元祖とも言うべき『指輪物語』は、実写映画版の『ロード・オブ・ザ・リング』でしか知らないのですが、女性が活躍するシーンがありましたね。
「人間の男では倒せない」と言われている魔物を、女性である王女が倒すのです。
「人間の男」は、原語では「man」なのでしょう。
「manが倒せないなら、womanが倒せばいい」という倒し方に、当時映画を観た私は驚いたものです。
あのシーンが原作にもあるなら、作品が執筆された当時の価値観としては、かなり進んだジェンダー観だったのでないのでしょうか。

結論としては、
「中世ヨーロッパ風の世界観でも、(当時の)現代寄りの価値観の方が作者は書きやすいし、読者も共感しやすい。女性キャラクターが活躍する場合は魔法などのスキルがあればなお良し」
という感じかな、と思います。

続けて、性的少数者(所謂LGBTQ+)についても考えてみました。

「この世界に性的少数者は存在するのか?」
ということを考えてみたのですが、結論としましては、
「少数ながら存在するだろう」
です。

異性愛以外を禁忌とした宗教が存在しない世界では、好きになる性別が同性だったり、男女両方だったり、どの性別も好きにならないヒトは、どんな位置づけなのでしょうか。
魔法や幻獣などの不思議なものが存在する何でもありな世界なら、
「ちょっと変わったヒト」
という認識なのかもしれません。
ファンタジー世界では、同性同士の子どもを作ることは可能なのでしょうか。
現実では男性の精子と女性の卵子が受精して子どもができるのですから、同性同士は子どもはできない、と言われてますよね。
魔法や錬金術で子どもを作ることは可能かもしれませんが。

トランスジェンダーについては、魔法が存在する世界なら身体的な性別を変えることも造作もないことでしょう。
ただ、その魔法、悪用されないようにしなきゃいけませんね。
女の子として産まれたのに、「男の子が欲しかったから」といった理由で、本人が望んでいないのに男の子に変えるのはダメでしょう。
もちろん、逆も然り。
他には嫌がらせや犯罪にも悪用されそうですね。
この世界の魔法がそこまで万能かどうかは、まだ決めてませんが。
身体的な性別を変える手段は魔法ではなく、現実世界と同じホルモン治療や外科手術の方がいいのかもしれません。
あるいは、魔法で一時的に服の上から異性に見えるよう変えられる、とか。

これからこういった設定も考えていこうかな、と思ってはいます。

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ウディタ用グラフィック素材製作と一次創作やってます。
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